部分食を見よう(2) ~日食データ~
さてピンホールで遊んでいるうちに、太陽もづいぶん欠けてきました。
食分50%あたりまではそれほど変化を感じません、更に欠けるとはなんとなく灰色がかったサングラス越しの風景のような、日の光に力ない風景に変わってきます。
特に空の青さが増してきていて、普段見ている空色でなく群青色に、食が進むにつれより深い紺色に変わっていきます。
80%を越えてくると頭上に金星がそろそろ見え始めます。
また、気温も数度下がっていたり、動物や昆虫がいつもの昼間とは違う行動がみられかもしれません。住んでいる場所なら、これらの変化に気がつくのでしょうが、旅行者には比べようがありません。
参考までに真夏に75%の部分食があった時は、ミンミン蝉が鳴きやみ、ヒグラシの声に変わりました。気温も下がったのが体感でき、特に空の蒼さが印象に残っています。
90%を越えてくると晴れていても暗い曇天のようになり、薄暗く異様な雰囲気になってきます。
皆既への期待と緊張が高まっていきます。
ここまで細くなると直接みてもいいやと思いがちですが、<b>部分日食の間は絶対直接太陽を見ないでください。</b>
●部分日食観察の参考になるサイト。
国立天文台:日食を観察する方法
http://www.nao.ac.jp/phenomena/20090722/obs.html
世界天文年2009 日食観察ガイド
http://www.astronomy2009.jp/ja/webproject/soecl/howto.html#glass
日食進行図
開始から約20分ごとの進行図。
ステラナビゲーター8で作成しました。
Copyright 2009 AstroArts Inc. All rights reserved.
http://www.astroarts.co.jp/index-j.html
ステラナビゲーター8で作成しました。
Copyright 2009 AstroArts Inc. All rights reserved.
食分が80%を越えてくると頭上に金星がそろそろ見え始めます。
嘉興市の日食のデーター
緯度:30.744 経度:120.703 標高: 7.0 標準時:8
時刻 | 食分 | 太陽高度 |
08:22:15 | 0.000 | 食の始め 39.5 |
08:40:00 | 0.254 | 43.3 |
09:00:00 | 0.532 | 47.6 |
09:20:00 | 0.802 | 51.9 |
09:34:56 | 皆既食の始め | 55.0 |
09:37:53 | 皆既食の最大 | 55.7 |
09:40:52 | 皆既食の終り | 56.3 | tr>
10:00:00 | 0.753 | 60.3 |
10:20:00 | 0.500 | 64.5 |
10:40:00 | 0.250 | 68.5 |
11:00:16 | 0.000 食の終り | 72.3 |
※国立天文台暦計算室を利用し作成しました。
http://www.nao.ac.jp/koyomi/koyomix/eclipsex_s.html
※月縁補正はされていません。
月の縁は意外とでこぼしています。その為、月の谷間から太陽の欠片が見えて、実際の始終の時刻と数秒ほど誤差があります。
※座標データーはグーグルマップによるものです。現地測定値ではありません。
※世界標準時から+8時間で計算してあります。サマータイムや地域標準時ではありません。ちなみに日本時間は+9です。
(山内壮介)