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双眼鏡を持って行こう!

R0013324.jpg太陽や月の見かけの大きさってどれくらいだと思いますか?

実際に試してみましょう。用意するのは5円玉1枚です。そうか5円玉の大きさか~と思ったら大間違いです。なんと5円玉の穴の大きさと一緒です。 え!? そんなに小さくないと思った方もいるでしょうけど
5円玉を持って、腕をいっぱいに伸ばした状態で、まんなかの丸い穴に入れてみてください。
ちょうどすっぽり穴の中に入いります。太陽を直視すのは危険なので見掛けの大きさが同じ月で試してください。出たばかりの月は大きく見えたりしますが、この方法で確認するといつでも同じ大きさです。

太陽と月の見かけの大きさが同じという偶然!? が皆既日食という現象をもたらしてくれます。肉眼ではいつでも同じ大きさですが、正確に観察するとわずかにその大きさが変化しています。特に月の大きさの変化は大きく約13%程度変わります。この月の見かけの大きさの変化が、太陽を全部隠す皆既日食と太陽がはみ出す金環日食の違いをうみます。(日食が起きる22日の月は本年の最近日/35万7464km、視直径33'23")

ちなみに日本では2012年5月20日に、九州から南東北の太平洋側で金環日食が見られます。

さて、月と太陽の意外な小ささに驚いたのではないでしょうか? なので、よりよく見るには双眼鏡があった方がより皆既日食が楽しめます。
皆既日食は肉眼で見るだけでもすばらしい現象ですが、双眼鏡を使えばコロナやプロミネンスなどのディテールが良くわかります。双眼鏡をお持ちならぜひ持っていくことを薦めます。もしなければ購入をお勧めします(小学校低学年だと双眼鏡を使うのがちょと難しいので単眼鏡がよい)。
ただし高倍率の双眼鏡。ズーム双眼鏡。色付きレンズ双眼鏡を購入してはいけません。

間に合わせで買うのなら量販店などで数千円で売られている、8×21(8倍 21mmと読みます。これは前者の数字が倍率、後者は口径を現しています)程度のものでもかまいませんが、見え味や操作性は劣ります(^^;
また粗悪品が多いので、店頭の見本品をのぞいて操作して見てから購入してください。


モヤがかかったように見える、左右の像が一致しないなど見て疲れる双眼鏡なら肉眼の方がましですから・・・。

いい機会なのでもう少しいい双眼鏡とお考えなら、倍率は5倍~8倍、口径は20mm~30mmの双眼鏡が最適で携帯にも便利です。

双眼鏡の最適倍率は8倍程度、高くても10倍あたりが限界で、これ以上の倍率になると三脚が必要(それでも20倍が限界です)になります。
倍率が高くなると手ブレでかえってみづらくなり、視野が狭く対象を視野に入れるが難しくなったり、レンズの収差も拡大したりと、欠点が目立つようになります。同じような理由で、ズーム双眼鏡もダメな双眼鏡です。

一つの目安としては、よく知っているブランドの低倍率(8倍前後)の双眼鏡を購入してください。
小型双眼鏡なら1万円前後で購入できます。なお眼鏡使用者はHiアイポイント(ロングレリーフ)のものを購入してください。

また左右の視力が大きく違う(いわゆるガチャ目)場合(メガネの度が違うので、左右の像が合致せづ不快になる)や極度の近視などの場合は、裸眼の時に無限遠でピントがでるか店頭で確認してください。


帰ってから双眼鏡で星を見たいと思われているなら、手荷物にはやや大きいですが口径が3cm以上で5cm程度。倍率は6~8倍程度の双眼鏡を購入してください。
4cm前後の双眼鏡は星を見るのは十分な性能を有し、大型の星団星雲など楽しめる天体も多く、星空散歩や星空入門に最適です。
これ以上大きな双眼鏡になると三脚が必要になります。注意点は上の小型双眼鏡と同じです。子どもや女性の方は、重くないか手に余らない(しっかり持てるか)かを確認してください。

星は見ないけど、虫や花、美術館・お寺などが好きな人は、近距離双眼鏡をお勧めしておきます。
双眼虫眼鏡? とでも言うべき製品で、50cmまでピントが合います(もちろん無限もちゃんとでます)。これはPENTAXのPapilioだけなので選ぶのが非常に楽です(笑) 6.5倍と8.5倍の2種類ですが、6.5 Xの方をお勧めします。

なお、部分日食の間は絶対に双眼鏡で直接太陽を見ないようにしてください。

 

 ●様々な小型双眼鏡
iroiro.jpg口径20mm前後の小型双眼鏡。星を見るには適さないが皆既日食を見るのには最適。
荷物を減らしたい時や小さな子どもが使うなら、双眼鏡より単眼鏡がお勧め。
写真の双眼鏡は昔ながらのポロ型だが、外観がストレートのダハプリズム型もある。

スマートだがポロ型に比べて高くなる。


●星を見るのに適した双眼鏡とミニボーグ
hoshi.jpg帰ってから星も見てみたいという人は、口径30mm以上の双眼鏡がよい。
星がよく見える双眼鏡は倍率でなく口径で決まるからだ。
写真下は私の提案から生まれた旅に持っていける天体望遠鏡のミニボーグ。
残念ながらすべて品切れで納品は日食後(^^;

 

●倍率と口径
bairitsu.jpg双眼鏡の後ろに書いてある数字、たとえば7×50は 7倍 口径50mmです。これは前者の数字が倍率、後者は口径を現しています。
FIELDは視野(見える範囲)を現し、同じ倍率なら広い(数字が大きい)方が迫力があります。広視野タイプはWIDEFIELD(WF)と記載されている。
なお眼鏡使用のかたは、Hiアイポイント(ロングレリーフ)のものを購入してください。

 

●インフォメーションデスクから
日本航空の場合、機内への持込荷物制限は、大きさ縦横高さの合計が115cm以内でかつ幅55cm奥行き25cm高さ40cm以内、重さは10kg以内となっております。

中国東方航空

中国国際航空

上海航空

全日本空輸

ノースウエスト航空

●参考サイト

買わないほうがいい望遠鏡・双眼鏡(β)
http://www.h2.dion.ne.jp/~kazuf/sao/machistar/gokuaku.htm

双眼鏡の選び方
http://binoculars.at.infoseek.co.jp/erabiindx.htm

旅した望遠鏡
http://www.geocities.jp/kanotuno/telescope/index.htm
アマゾン編
http://astore.amazon.co.jp/tabisurubouen-22

天体望遠鏡
http://kanotuno.at.webry.info/200706/article_10.html

 

双眼鏡を持ってゆこう

部分食を見よう(1) ~ピンホールで遊ぼう~

部分食を見よう(2) ~日食データ~

皆既日食を楽しむ

番外編---コンパクトデジカメで皆既日食・・・。

(山内壮介)